2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08816
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
吉田 英一 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 知能システム研究部門, 連携研究体長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SULEIMAN Wael 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 最適化 / ロボット工学 / ヒューマノイド / システム同定 |
Research Abstract |
平成21年度は,まず前年度に構築した最適化手法に基づく人間型ロボットの軌道に時間パラメータ決定手法における制約を、パラメータに多項式表現となるように再定式化した。これにより、最適化手法の収束速度を改善した。これに加え、最適化問題が凸であることを証明し、局所的最適化手法を適用することで大域的な最適解を導出できることを示し、ヒューマノイドロボットHRP-2を用いてその有効性を証明した。次に、人間型ロボットの動的な歩行運動を信頼性高く実現するため、システム同定手法によるZMPを規範とした制御システムの性能向上に関して研究を行った。この手法は、歩行ロボットの歩行パターン生成のための倒立振子モデルに2次システムのモデルを適用することで、単純な倒立振子モデルに比較して安定性の高い動作が導出されることを示した。日本人女性の平均の体格をモデルとして産総研で最近開発されたHRP-4Cに対してこの手法を適用し、動的に安定な歩行運動を導出した。実機による実験を行って、新たに導出した手法の有効性を確認した。さらに、HRP4-Cのように、より人間に近い形態を持つロボットの自然な動作を生成するための研究を進めた。モーションキャプチャにより取得した人間の動作をヒューマノイドへの移植は、骨格構造の差異や、関節動作や安定性の制約により困難な問題となる。そこで、最適化手法を適用することでこれらの制約を満たしつつ動的に安定な動作を導出する手法を導出し、シミュレーションにより有効性を確認した。
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