2008 Fiscal Year Annual Research Report
高分子物性に基づいたバイオシステム・インスパイアード膜の創製
Project/Area Number |
08F08825
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 猛央 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZENG Chuyi 東京工業大学, 資源化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | ポリマー / 物性 / インスパイアー / グラフト重合 / 超分子 / 感温性ポリマー / 生体物質 / センサー |
Research Abstract |
多孔膜細孔中に、細孔壁からセンサーとアクチュエータをペンダントに持つグラフト高分子鎖を固定し、特定化学物質シグナルに応答して細孔を開閉する膜の開発を行っている。しかしながら、その挙動の理解・制御には、ポリマー物性からの基盤的なアプローチが必要不可欠となっている。 本課題では、実験と計算の両面から、現象解明を行う。センサー分子の応答とアクチュエーターポリマーの応答の関係を定量的に明らかにし、新たなモデルを構築する。さらに、マクロな透過モデルとつなぎ、マクロな細孔開閉現象を定量的に表すモデルへと結びつける。このモデルと実験結果を対照させ、ミクロなセンサー分子およびアクチュエータ分子挙動の制御が、マクロな細孔開閉現象へ与える影響を詳細に考察する。 本年度は、プラズマグラフト重合法を用い、センサーとアクチュエーターをペンダントに持つ今日中号グラフト鎖を固定した、様々な多孔膜を開発した。例えば、クラウンエーテルやアビチン・ビオチン官能基をペンダントに有するモノマーをセンサー部とし、感温性ポリマーであるN-イソプロピルアクリレートとの共重合体を、細孔壁から成長させる技術基盤を整えた。センサー部の導入には、予めモノマーに固定した後にプラズマグラフト重合法により成長させる直接法と、プラズマグラフト重合鎖であるポリマーに反応性基を導入し、後からセンサーとなる部位を固定する後入れ法の2種類の方法を用いた。また、それぞれの複雑な応答機構、細孔開閉現象を解析した。今後、細孔の開閉現象を制御し、バイオセンサーなどへの応用が可能な基盤技術構築のための基礎データの収集を行った。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
赤松憲樹, 山口猛央
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Journal Title
マイクロ/ナノカプセルの新規調製と次世代製品開発技術(環境応答マイクロカプセル)(技術情報協会出版)
Pages: 319-326
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[Journal Article]2008
Author(s)
伊藤大知, 山口猛央
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Journal Title
多孔体の精密制御と機能・物性評価(多孔体へのプラズマグラフト重合を用いたバイオ材料システムの開発)(サイエンス&テクノロジー)
Pages: 461-468
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