2009 Fiscal Year Annual Research Report
置き換えられた攻撃の誘発プロセスの解明と低減効果の検討による介入プログラムの構築
Project/Area Number |
08J00082
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
淡野 将太 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 置き換えられた攻撃 / 気晴らし |
Research Abstract |
本研究課題は,置き換えられた攻撃の誘発プロセスの解明と低減効果の検討による介入プログラムの構築である。今年度の研究は,置き換えられた攻撃の低減効果の検討に該当し,置き換えられた攻撃に及ぼす気晴らしによる介入効果の検討を行った。 研究参加者は,1日目に,プレテストとして攻撃評定4項目に回答を行った。次に,介入群と統制群を設定し,介入群の研究参加者は,気晴らしの有効性に関する教示および怒りを経験した際には気晴らしを行う教示を受けた。統制群の研究参加者は,研究の説明を受け,気晴らし等に関する教示は受けなかった。その後,ポストテストとして,1週間後に攻撃評定4項目に回答を行った。さらに,フォローアップとして,ポストテストの1週間後に攻撃評定4項目に回答を行った。 攻撃評定について2(介入条件:介入群,統制群)×3(時期:プレ,ポスト,フォロー)の2要因分散分析を行ったところ,介入条件および時期の交互作用が有意であり,単純主効果検定を行ったところ,介入群のポストテストおよびフォローアップテストにおける攻撃評定がプレテストの攻撃評定より有意に低かった。また,統制群においてはプレテスト,ポストテストおよびフォローアップテストに有意差は確認されなかった。さらに,プレテストにおいては介入条件の単純主効果は有意ではなく,ポストテストおよびフォローアップテストにおいて介入条件の単純主効果が有意であった。これらの結果から,置き換えられた攻撃に及ぼす気晴らしの低減効果が確認された。
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Research Products
(5 results)