2008 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性イミダゾリン配位子のライブラリー構築と円偏光二色性検出を用いた迅速探索
Project/Area Number |
08J00091
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
横山 直太 Chiba University, 大学院・理学研究科, DC2
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Keywords | イミダゾリン / 振動円偏光二色性検出 / 固相担体 |
Research Abstract |
高活性、高選択性を志向する触媒の開発において、反応の遷移状態や反応機構の解明は重要である。そこで、不斉ヘンリー反応や不斉フリーデル・クラフツ反応において実績のある光学活性イミダゾリン配位子-銅錯体の錯体構造の解明を行った。溶液中の錯体構造を決定すべく振動円偏光二色性検出(VCD)を用いて錯体構造の解明を試みたところ、有意なVCDスペクトルを得た。また、ガウシアンを用いる理論計算によりスペクトルの予測を行った結果、実測との一致する部分が認められた。本手法をサポートする測定として、ESI-MS測定も合わせて行った結果、イミダゾリン-銅錯体が二量体を形成していることを示唆する結果が得られた。現在この結果を加味した理論計算を行っている。 上記の他に、固相担体上での配位子のライブラリー構築を行うべく、イミダゾリン配位子の固相への担持方法の検討を行った。固相上でのイミダゾリン配位子の確立を行うことで、反応に対してテーラーメイド型な触媒開発を期待することができる。その目的に、固相担体として知られるSynPhase Lantern上での配位子合成を計画しており、その前準備としてポリスチレンビーズ上での合成を行った。様々な検討の結果、市販されているポリスチレンビーズ担体を出発原料として、二段階で一級アミンを合成することに成功した。21年度はアミン末端を足掛かりとした固相上でのイミダゾリン配位子合成を検討する予定である。
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Research Products
(6 results)