2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J00106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中谷 武志 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 自律型水中ロボット / 測位手法 / 海底地形 / パーティクルフィルタ / リアルタイム / 画像観測 |
Research Abstract |
【研究内容】 本年度は、これまでの研究成果である「音響測距ソナーを用いた地形照合による測位手法」を、実際に自律型水中ロボット(AUV : Autonomous Underwater Vehicle)のナビゲーションに用い、複数の海域における実験によってその有効性を検証した。 提案測位手法をAUV"TUNA-SAND"(全長1.1m,空中重量250kg,耐圧深度1,500m)に実装し、鹿児島(KT09-19航海,水深200m)、黒島海丘(KR10-03航海,水深650m)、手石海丘(KY10-04航海,水深100m)の海域において潜航実験を行った。そして、AUV単独で全自動で測位を行い、その測位結果に基づいてナビゲーションすることに成功した。また、測位精度の検証から実海域環境における本測位手法の有効性を示した。 本実験における特記すべき点は、母船や航行型AUVによって航海中に得られた測深データを船上で即座に処理し、本測位手法に必要な海底地形図を作成して用いたことである。これにより、航海前に十分な海底地形図が得られていない海域においても、本測位手法を適用できるようになった。 【研究意義・重要性】 本測位手法は、外部支援設備を必要とせずロボット単独で測位ができるというメリットがある。ただし、従来研究では計算量および精度の問題から後処理による航跡推定に留まっていた。そこで、まず本研究では様々な改善を加えてリアルタイム化を実現した。本年度はその実用化に向けた段階として、その測位結果を海中ロボットのナビゲーションに活用させることに成功した。本研究の遂行によって、水中ロボットの最大の課題であるポジショニング問題が解決され、海底の任意の地点へピンポイントに潜航することができるようになった。
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Research Products
(5 results)