2008 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット動作生成のための能動知覚経験による静止物体の動特性連想
Project/Area Number |
08J00161
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西出 俊 Kyoto University, 情報学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | ヒューマノイドロボット / 能動知覚 / ニューラルネットワーク / アフォーダンス |
Research Abstract |
研究内容:本年度はロボットの能動知覚経験を用い、物体挙動を表現する特徴量を自己組織化する手法を開発した。具体的には時系列を学習する学習器(Recurrent Neural Network with Parametric Bias)と特徴を抽出する学習器(階層型ニューラルネットワーク)を相互学習した。手法の評価には一般物体に対してヒューマノイドロボットの左腕押し動作による能動知覚を行った。実験の結果、「転がる」「倒れる」「跳ねる」「滑る」の4挙動を自己組織化した物体特徴量に基づいてクラスタリングすることに成功した。 研究の意義:人間の行動生成において重要とされるアフォーダンス理論において、知覚は不変項に基づいて行われるといわれている。不変項には構造不変項と変形不変項の2種類が存在し、本手法では変形不変項の獲得機構をモデル化した。ロボットの知覚機構を経験に基づいて発達させることに加え、人間の知覚機構の形成過程をモデル化したことが本研究の意義である。 本研究の重要性:従来のロボット研究では物体を表現する特徴量を事前設計したため、想定した物体しか扱えないという問題点があった。本研究ではロボットの経験から特微量を自己組織化するため、一般物体を扱うことが可能である。このように本研究は、従来与えられていた物体の制約条件を緩和する意味で非常に重要である。 表彰等:本研究内容を発表した論文「Active Sensing based Dynamic Object Feature Extraction」はIEEE Japan Chapter Young AwardとIEEE関西支部学生研究奨励賞を受賞した。
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