2009 Fiscal Year Annual Research Report
キラル自己識別集合を用いた光合成アンテナモデルの構築
Project/Area Number |
08J00173
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前田 千尋 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ポルフィリン / 自己集合 / アザインドール / ピロール / 環化反応 / 光合成モデル |
Research Abstract |
側鎖に配位性の置換基を持つ亜鉛ポルフィリンの自己会合により形成される集合体は、超分子化学、光化学的に注目されている。私は銅塩を用いた分子内環化反応により5-アザインドールの2位で置換したポルフィリンを効率的に得られることを見出した。さらにメゾ-メゾ結合ポルフィリン二量体における分子内環化反応では、単一のアトロプ異性体から形成される三量体のみが選択的に得られることを明らかにした。これは三量体がよりエントロピー的に有利でため、環化反応条件下においてアトロプ異性化が起きたと考えられる。また蛍光を示すことから光捕集アンテナモデルとして期待できる。 ポルフィリン二量体の合成、及びその電子的性質の研究は広く行われている。一般に二量体は酸化的あるいは触媒的カップリング反応による合成がほとんどである。私はブタジイン架橋ポルフィリンニ量体とアミンとの環化反応によりピロール架橋ポルフィリン二量体の合成に成功し、その電子的性質及び酸化還元挙動を調査した。さらにブロモフェニルピロール架橋二量体とジホウ素化ポルフィリンとの鈴木-宮浦カップリングにより合成した五量体において、分子内の励起エネルギー移動が効率的に起きることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)