2008 Fiscal Year Annual Research Report
超重力理論における超対称性の破れのダイナミクス、及びそれに伴う物理現象の研究
Project/Area Number |
08J00324
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大村 雄司 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 超対称性 / conformal dynamics / 超重力理論 / 準安定真空 / 超対称性の破れ / R-symmetry |
Research Abstract |
超対称性模型はTeV scale物理を記述すると期待されている。そこで、私は超対称性模型において主に以下に挙げる研究活動を行った。 超対称性模型か現実的模型として記述されるためには超対称性の自発的破れを引き起こす模型である必要がある。そこで私はその超対称性の破れに関する一般論を展開した。具体的には、超対称性を破るための十分条件をできるだけ一般的な関数を用いることで議論し、現実世界を記述する超対称性模型がどのような真空構造を持つかを議論、解析した。そこでは、我々の真空は準安定である、という言わばドラスティックな議論が導かれた。現在は実験的にどのような形で検証できるかをよりこの議論の一般性を追求することで検討中である。 昨年度、その超対称性の破れを導く模型として、conformal dynamicsを用いた機構を提唱した。そのconformal dynamicsとは、赤外領域でgauge coupling yukawa couplingがスケール不変になるダイナミクスであり、それは昨今までに数多くの応用例が考案されている。そこで私はそのconformal dynamicsにおける超対称性の破れの項の解析を行った。そこでは、それらの項は、そのダイナミクスの特性から強くサプレスを受け、非常に特異な動きをみせる。それはDuality Cascadeといった更に複雑な系でも同様であり、現在はこのくりこみ群の流れの現実的模型への応用を検討、考察中である。 離散群を用いたモデルによる、フェルミオンの世代構造の起源を提唱する研究活動を行った。
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Research Products
(5 results)