2008 Fiscal Year Annual Research Report
PD-1/PD-L1経路を利用した臓器特異的GVHD予防法の開発
Project/Area Number |
08J00335
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋本 大吾 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 移植片対宿主病 / 移植片対白血病効果 / ランゲルハンス細胞 / PD-L1 / PD-1 / ラングリン / 樹状細胞 |
Research Abstract |
PD-1/PD-L1経路を臓器特異的に活性化させ、臓器特異的な移植片対宿主病予防(GVHD)を達成したい。PD-1/PD-L1経路のGVHDおよび移植片対白血病効果(GVL)における役割を解明するため、マウス同種骨髄移植後にPD-L1の発現を経時的に調べた。移植前処置(全身放射線照射)直後の脾臓においては残存細胞のうち約半数がマクロファージとなっており、それらはPD-L1を高発現していた。移植後3週間たち重症GVHDが生じたレシピエントでは、標的臓器にPD-L1が高発現していた。移植後にPD-L1抗体を投与してPD-1/PD-L1経路を阻害するとGVHDが悪化し、GVL効果が増強された。これらの結果よりPD-L1は移植後ごく初期にはリンパ組織に高発現してT細胞の活性化を抑制し、GVHDが発症したマウスにおいては標的臓器において高発現し広範な免疫不全を起こしGVL効果に対しても負の影響を及ぼしているものと考えられる。mouse Langerin promotor下にPD-L1遺伝子をサブクローニングしたretrovirus vector MIGR1を導入する。条件設定ため。5-fluorouracil投与にて幹細胞をenrichしたのち、SCF・IL-6・IL-3により活性化させ、MigR1をSpin infectionした。導入の効率は35%程度であった。近年Langerin陽性細胞は皮膚に限らず、その他の臓器にも存在することが報告されている。GVHDの標的臓器である肺・肝臓・腸管やリンパ組織にLangerin陽性樹状細胞が存在するか否かを評価した。すると肺・肝臓にはLangerin陽性樹状細胞が存在したものの腸管には存在しなかった。また驚くべきことに脾臓にもLangerin陽性樹状細胞が存在することが判明した。
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