2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J00410
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柏 尚稔 Kyoto University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 杭の水平抵抗 / 群杭 / 水平載荷実験 / 大変位 / 模型実験 / 有限要素解析 / 静的載荷 / 繰返し載荷 |
Research Abstract |
南海地震、東南海地震をはじめとするプレート境界型の巨大地震の発生が懸念されているが、その発生前後には各地で活断層による内陸直下の地震が多発すると言われている。兵庫県南部地震に代表される内陸直下地震の震源域では、設計用地震荷重を大きく上回る地震動が観測された。このような高レベル地震動が作用した場合の建築物の地震時挙動を解明して、建築物の耐震設計に合理的に反映させるためには、建築物-地盤系の強非線形相互作用効果を適切に考慮することが不可欠と考えられ、現象解明のための実験データを蓄積していく必要がある。本研究は、杭-地盤系の強非線形相互作用効果を実験的に検証することを目的としている。本年度は平成19年度までに行った実験(以下、実験Iと記述する)装置を用いて追加実験を行った。実験Iは杭本数を4本までに限定したものだったが、本年度の実験は4×4の群杭まで実験を行うことで、杭本数が杭の水平抵抗に及ぼす影響を分析した。さらに3次元有限要素解析を用いて実験のシミュレーション解析を行った。その結果、実験より杭本数が多くなっても4本杭と共通した地盤変状が現れることを突き止めた。さらに、有限要素解析モデルに杭・地盤の材料非線形性と杭-地盤間の剥離を考慮することで、4×4の多本杭に対しても大振幅水平載荷実験を評価できることを実証した。さらに解析に基づいた分析より、杭-地盤間の剥離と地盤・杭の材料非線形性が群杭効率に及ぼす影響を明らかにした。今後、本解析手法を用い、後方杭の杭頭せん断力の分担率に影響を及ぼすと考えられる杭間隔や地盤・杭の耐力をパラメータとした解析を通じて、杭塑性化前後の群杭効率を算定する簡略手法の提案を目指す。
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Research Products
(1 results)