2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規シロイヌナズナ試験管内翻訳系を用いたCGS転写後制御機構の遺伝生化学的研究
Project/Area Number |
08J00643
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
室田 勝功 Hokkaido University, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 転写後制御 / 翻訳アレスト / シロイヌナズナ / 試験管内翻訳系 / mRNA安定性制御 / 分子生物学 |
Research Abstract |
シロイヌナズナのシスタチオニンγ-シンターゼ(CGS)をコードする遺伝子(CGS1)は、S-アデノシルメチオニン(SAM)に応答した翻訳アレストと、それに共役したmRNA分解によって発現が制御される。本研究では、CGS遺伝子の発現制御に関わる因子の単離・同定を目的として、以下の研究を行った。 1.酵母において翻訳アレストと共役したmRNA分解機構として報告されているNo-Go decayの因子、Dom34pとHbs1pについて、シロイヌナズナのホモログを検索した。Dom34pと類似性の高いタンパク質をコードする遺伝子としてAt4G27650とAt3G58390の2遺伝子、Hbs1pについてはAt5G10630とAt1G03360の2遺伝子に注目し、T-DNA挿入による遺伝子破壊株を入手した。これらの変異株の細胞抽出液を用いた試験管内翻訳系による解析では、CGS1 mRNAの分解に各ホモログ遺伝子の破壊による影響は見られなかった。 2.CGS1 mRNAの分解に関わる因子を生化学的に同定するために、分解の起こりにくい系であるウサギ網状赤血球抽出液を用いて、分解活性を指標に分解因子を追うためのアッセイ系を構築した。今後、この系を用いた分解因子の単離・精製が期待される。
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Research Products
(1 results)