2008 Fiscal Year Annual Research Report
非リボソーム型ペプチドのリボソーム翻訳合成および新規生理活性ペプチド開発への応用
Project/Area Number |
08J00664
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川上 隆史 The University of Tokyo, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ペプチド / リボソーム / 翻訳 / 非天然アミノ酸 / tRNA / アミノアシル化 / リボザイム / 遺伝暗号 |
Research Abstract |
1、tRNAアシル化反応触媒リボザイムによりtRNAに連結させたグリコール酸(^<HO>Gly)および再構成型無細胞翻訳系を用いて、C末端部位にCys-Pro-^<HO>Gly断片を持つペプチドを翻訳合成し、その自発的チオエステル化反応の進行を確認した。2、ペプチドデフォルミラーゼとメチオニンアミノペプチダーゼを無細胞翻訳系内に再構成させ、リボソーム翻訳系内で遊離のアミノ基を持つN末端システインを翻訳ペプチドに構築することに成功した。3、上記のCys-Pro-^<HO>Glyからの自発的チオエステル化反応、ペプチドデフォルミラーゼとメチオニンアミノペプチダーゼによるN末端システイン構築反応、そして、環化反応(分子内ネイティブケミカルライゲーション反応)が全てリボソーム翻訳系内において連続的に進行することを確認し、主鎖環状ペプチドを鋳型DNAからワンポットで翻訳合成することに成功した。4、更に、主鎖環状ペプチドの構成アミノ酸として、非天然型アミノ酸である様々なNメチル化アミノ酸(Nメチルグリシン、Nメチルアラニン、Nメチルフェニルアラニン)を導入することにも成功した。5、様々なN置換基を持つグリシン(30種類)について、リボザイムによるtRNAへのアミノアシル化を確認した。6、tRNAに連結させた様々なN置換グリシンと再構成型無細胞翻訳系を用いて、それらの翻訳ペプチドへの導入の有無について同定かつ効率の評価を行い、リボソーム翻訳基質として許容されるN置換グリシンを見出すことに成功した。7、翻訳ペプチドに導入可能なN置換グリシン群を用いて、遺伝暗号リプログラミング技術により、それらを構成要素とするペプトイド分子のリボソーム翻訳合成に成功した。
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Research Products
(16 results)