2009 Fiscal Year Annual Research Report
様々な状況下でのポートフォリオ選択問題に関する数理的研究
Project/Area Number |
08J00751
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蓮池 隆 Osaka University, 情報科学研究科, 助教
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Keywords | ポートフォリオ選択問題 / 確率・フィジィ計画問 / 最適生産量決定 / ロバスト計画問題 |
Research Abstract |
本年度は,前年度に構築された確率的および曖昧さをもつファジィ的要因が含まれる状況下におけるポートフォリオ選択問題での数理的なリスク管理手法を,より複雑な投資環境や他の現実問題へ応用することを目的とした研究を行った。投資モデルに関しては,投資家の主観性を陽に取り扱い,主観性の投資パフォーマンスへの影響や資産価格モデルへの関係性を数理的かつ数値例による実証で示した.この研究成果で,安定定期な金融経済基盤への投資家の主観性を考慮する数理的基盤が開発された.また生産管理を含めた様々な制約条件を包含する一般的な意思決定問題に焦点をあてた研究を行った.近年の複雑な社会環境下でいかに制約を満たしつつ,最適な意思決定が行えるかが重要となっている.本研究によって,そのような複雑な要因を確率理論・ファジィ理論の両側面から多角的にとらえ,実現場での様々な状況に対応可能な汎用モデル・効率的解法の開発を行った. さらに,より多くの状況下を対象とし,起こりうる最悪の事態を回避可能なモデルとして,近年注目され始めているロバスト最適化モデルを考慮した.これまで確率的要因しか考察対象とされなかったモデルに対し,確率・ファジィの両要因を考慮することで数理的な拡張を行った.また数理的な基盤の拡張として,状況を問わない一般的な線形計画問題・整数計画問題に対し,確率・ファジィ状況下を考慮した数理モデルを提案し,その解析的かつ効率的な解法が構築された.これらの成果によって,意思決定者が必要な時に必要な解法の選択が可能となり,さらに確率・ファジィ要因をどこまで組み入れて考察するかといった実現場の状況に見合ったモデルが構築され,各意思決定場面に適切に利用可能な数理モデル・数理的解法が開発された.
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Research Products
(13 results)