2009 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン応答性転写因子のDNA修復における機能的役割の解明
Project/Area Number |
08J00933
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉用 賢治 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 寿命 / DNA損傷 / フォークヘッド型転写因子 / FOXO1 / 転写因子複合体 / 翻訳後就職 / 細胞周期 / DNA複製 |
Research Abstract |
寿命・老化研究のモデル生物である線虫を用いた遺伝学的解析から、フォークヘッド型転写因子DAF-16は線虫の寿命やDNA損傷応答を制御することが証明されている。DNA損傷応答機構は寿命・老化制御と密接に関係することが知られており、DAF-16によるDNA損傷応答の調節機構が寿命の長さに影響を与えている可能性が考えられるが、詳細は明らかにされていない。フォークヘッド型転写因子は線虫から哺乳類まで進化的に保存されており、ヒトではFOXO転写因子として知られ近年、寿命・老化研究分野において注目を集めている。本年度においては、1、FOXO1の発現抑制がDNA損傷チェックポイントシグナル伝達経路に与える影響のウェスタンブロット法を用いた検証2、FOXO1複合体に含まれていたDNA修復因子、細胞周期チェックポイント制御因子とFOXO1の局在および結合の検証3、レスキュー実験によるFOXO1のDNA修復における機能解析を行った。1の結果、FOXO1の発現抑制によりDNA損傷刺激後の細胞のチェックポイントシグナル伝達経路の活性化が増強することが判明し、FOXO1がチェックポイントシグナル伝達経路を抑制する機能を持っていることが明らかとなった。2については、FOXO1と一部のDNA修復因子の結合がDNA損傷刺激後に増加することが明らかとなった。3のレスキュー実験については、現在検証を進めている段階であるが、野生型および変異型のFOXO1を用いたレスキコュー実験の系が確立できれば、DNA損傷応答に重要なFOXO1のドメインやアミノ酸残基の同定が可能になり、さらに詳細な解析につながるデータを得ることができると予想される。
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Research Products
(2 results)