2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J00935
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
伊藤 昇 Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ナノワード / ナノフレーズ / 語による曲線の有限型不変量 / ホバノフホモロジー / 圏化 / 鎖ホモトピー / スペクトル系列 / 二重複体 |
Research Abstract |
(研究対象)各文字に対し,ある固定された集合の元が割り当てられているとする.ここでは,このような文字かちなる有限の文字列を語ということにする.ある性質を持つ語は曲線や結び目と類似の関係が入り,それらに対し普遍的な対象となっている.語による曲線や結び目の研究が本研究の課題である.(研究目的)研究開始時に報告者は語を用いて曲線の新不変量を体系的に構成していたが,それらの不変量の幾何的意味を明らかにしつつ拡張し,新たな応用を見つけることが研究の目的である.(研究成果)当該年度の研究の発端となった1年目の研究成果は次のようなものであった.1年目,報告者は曲面上の曲線に対する有限型不変量という特徴付けを考え,そのような特徴を持つ新たな不変量を具体的に構成した.この新不変量は研究開始時の不変量と深く関係している.さらに語に関する考察により,この新不変量の幾何的意味を与えた.また,結び目の不変量の圏化を語の理論に応用する研究をした.この1年目の成果を踏まえ,当該年度は語の結び目理論への応用を考えた.語の特質を認識しつつ,語の理論が結び目や曲線の不変量にどのような影響を与えるか考えた.その中で語の理論と相性のよい方法により,よく知られているホバノフホモロジーの不変性について,いくつかの結果も得た.これは未解決問題の解決も含んでいる.また,語の理論では未解決であったトラエフの予想の簡明な証明を与える研究に寄与した.
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Research Products
(14 results)