2010 Fiscal Year Annual Research Report
常磁性プローブを用いたNMRによる高分子量蛋白質およびその複合体の構造生物学
Project/Area Number |
08J01000
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋尾 智英 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 常磁性ランタニド / NMR / ランタニド結合タグ / FBDD / リガンドスクリーニング / 複合体構造決定 / 薬剤設計 / Paramagnetic NMR |
Research Abstract |
常磁性ランタニドイオンをタンパク質に固定することで、PCS (pseudo-contact shift)やPRE (paramagnetic relaxation enhancement)といった常磁性効果が観測され、タンパク質のNMR立体構造解析を行う上で有用な情報が得られる。しかし金属イオンを結合しない一般のタンパク質に対してランタニドプローブを応用するためには、ランタニドをタンパク質に対して強固に固定できるランタニド結合タグを用いる必要がある。H20年度にはタンパク質に対するタグの運動性を最小限に抑えたランタニド結合タグを開発した。H21年度にはそのタグシステムを実際のタンパク質複合体構造解析へと応用し、手法の有効性を実証した。今年度はランタニドプローブ法をさらに発展させ、NMRを用いたリガンドスクリーニング手法の開発を行った。FBDD (Fragment Based Drug Discovery)などの薬剤探索戦略においては、標的タンパク質に対して特異的に結合するリガンドを迅速に同定し、さらにリガンド-標的タンパク質の複合体構造情報を取得することが重要である。本研究ではランタニドタグを用いてランタニドイオンを標的タンパク質に固定することで、PREに基づいて標的タンパク質と結合したリガンドを混合溶液中から同定し、さらにPCSの解析によってリガンド-タンパク質複合体の立体構造を迅速に決定する手法を開発した。
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Research Products
(4 results)