2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J01124
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 信行 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 非接触センシング / 粘弾性 / 生体組織 / アクティブセンシング / 変形モデリング / シミュレーション |
Research Abstract |
火傷に対する皮膚移植など再生医療で用いられる培養組織は,培養とともに硬さが変化することが知られている.このような生体組織の硬さは,一般に計測対象に力を加えた大きさとその結果生じた変形を計測することにより評価する.しかし,生体組織は粘弾性物体であり,力印加時に力印加点だけでなくその周辺部も引きつれて変形する引きつれ効果と力を加えた際と力を除く際では変形応答が異なる方向依存型特性を有する.これらの特性を考慮した硬さセンシング手法を構築することによって,より質の高い硬さ情報を得ることができると考えられる.これらを踏まえ,主として以下3項目の研究を行っている. 1.生体組織変形モデルの構築 引きつれ効果,方向依存型特性に対応した線形粘弾性要素からなる単層構造のモデルを構築し,シミュレーションにより静特性,動特性解析を行っている. 2.モデルパラメータ推定手法の構築 既知の印加力分布と変位分布の時系列データから1で構築したモデルの粘弾性パラメータを推定する粘弾性計測手法を提案している. 3.ヒト皮膚表面を対象とした実験 ヒト肌に対して空気噴流によって力を印加し,表面の変形を高速度カメラによる非接触計測で得た変位分布と印加力分布データをもとに粘弾性パラメータ推定を行った.本実験より生体組織変形に対する非接触粘弾性センシング手法の有効性を確認している.
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Research Products
(4 results)