2008 Fiscal Year Annual Research Report
直線磁場プラズマ中のドリフト波乱流における波動間結合の実験的研究
Project/Area Number |
08J01167
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鎌滝 晋礼 Kyushu University, 応用力学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 直線プラズマ / ゾーナルフロー / ドリフト波 / バイコヒーレンス解析 / 外場変調 |
Research Abstract |
本研究では「直線磁場プラズマ中において自然励起されたドリフト波不安定性と制御可能な外場変調によるテスト波との多スケール間相互作用過程を通して非線形的に形成される乱流の構造形成機構の実験的解明を目的」として、平成20年度研究を勇往邁進してきた。直線磁場プラズマ装置において、研究実施計画にあげた「これまで検証がほとんどなされていないマクロスケールよりも小さい周波数領域」において非常に強い径電場・電位成分の揺動(振動)を発見した。これは、「同時計測可能で高い分解能を持つ多ピンプローブシステム」を製作し、そのシステムによって得られた結果から見出した。「スペクトル解析を行い」、その揺動とプラズマ中に自然励起されている「ドリフト波の周波数-波数特性を得」た。また、その揺動は、自己相関解析や相互相関解析等によって、外場より変調された揺動であり、ゾーナル・フロー(帯状流)の特徴を有していることがわかった。その揺動とドリフト波の「非線形結合度がわかる」「バイコヒーレンス解析システムの構築」した。その解析システムにより外場によるゾーナル・フロー型揺動と自然励起したドリフト波に非線形結合が有意であることを明らかにした。これまで、自然励起したゾーナルフローと呼ばれるメゾスケール揺動の構造機構の解明を目的に多くの研究者がなされてきたが、外場変調による揺動がゾーナルフローの特徴を有していることを確認できたこと、またその外場による揺動とドリフト波との非線形結合していることを本研究が初めて明らかにした。その結果、外場変調による乱流制御の可能性を開き、乱流制御研究において非常に意義のある結果である。また、当初の研究計画の範囲を越すものであった自然励起したモード間の相互関係の理解もエンベロープ解析等を用いて明らかにした。
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Research Products
(6 results)