2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化と表面増強ラマン散乱を用いた高感度分析システムの開発
Project/Area Number |
08J01309
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平井 悠司 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 自己組織化 / 表面増強ラマン散乱 / 高分子微細構造 / ハニカム状多孔膜 / ピラー構造化膜 |
Research Abstract |
本年度は昨年度の研究中に発見した事象を利用し、自己組織化ハニカム状多孔質膜を半導体加工時のマスクとして利用した、簡便、安価に機能性表面を有する半導体表面の作製について研究を行った。 Polystyreneと界面活性剤であるCapからハニカム状多孔質膜を作製し、その上面のみをシリコン基板上に貼り付けることで、シリコン基板上に周期的に空孔が並んだネットワーク構造を作製した。このネットワーク構造をマスクとして用いて、シリコンの異方性ドライエッチングを行った。ドライエッチングの結果、ドライエッチングが短い間はマスクとして使用した高分子微細構造の二次元構造を反映したホールアレイ構造が形成することが確認された。さらに、このマスクを用いたシリコンのドライエッチングを長時間行ったところ、徐々にマスクとして用いた高分子微細構造の三次元構造を反映したピラー状構造アレイが形成された。このピラー状構造はさらに小さな突起を数多く有した階層構造を形成しており、このシリコンの微細突起構造の大きな表面積とエッチングの再形成されたフルオロカーボン層により超撥水性を示し、同時に蛾の目の様な無反射特性も示すことが確認された。既にハニカム状多孔質膜がA4サイズで作製することができ、本手法を用いることで機能性表面を簡便に大面積作製できることから、この自己組織化を利用して作製された高分子微細構造をマスクとして利用した半導体エッチングは、非常に有用な手法であると言える。
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Research Products
(11 results)