2008 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体関連分解構成因子Derlinsに結合するタンパク質の同定と解析
Project/Area Number |
08J01325
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
蜷川 暁 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 小胞体関連分解 / Derlins / Derlip-1 |
Research Abstract |
申請書に記載した通りに研究は進められ、申請者が同定しか新規小胞体膜貫通型タンパク質Derlip-1(Derlins interacting protein-1)の解析を行っている。Derlip-1はDerlinsの結合タンパク質として同定されたが、この結合の意味が本年度の研究でわかってきている。Berlinsのknock downをすると小胞体関連分解の基質であるNHKの分解遅延がみられる。しかし、Derlip-1をknock downしか場合、NHKの分解促進が観察された。そして正常構造をとるタンパク質で、分泌経路のモデル基質のAlpha-1 antitrypsinの分泌がDerlip-1 knock downで遅くなることを考えると、このDerlip-1はタンパク質のfoldingに関わっており、Derlinsに分解基質をリクルートする小胞体シヤペロンとして機能している事を本年度の研究で考えることができるようになった。この意義として、小胞体関連分解の中心因子として考えられているDerlinsへ基質をリクルートすることで見つかった最初の分子として位置づける事ができ、小胞体関連分解への理解がさらに深める事が出来た。また近年では小胞体関連分解と神経変性疾患であるアルツハイマー病やパーキンソン病との関連が言われており、小胞体関連分解の理解が深まる事でそのような難病の治療につながることも期待される。数年前に比べてここ2年くらい少しこの小胞体関連分解の分野の研究が停滞しているが、本研究による新しく小胞体関連分解に関わる分子の追加によって大幅に研究が進む事も考えられ、研究成果の発表が待たれている。
|
Research Products
(1 results)