2008 Fiscal Year Annual Research Report
微生物膜脂質の自然レベル放射性炭素分析に基づく海洋DOC炭素循環に関する研究
Project/Area Number |
08J01330
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
黒木 由貴子 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 物質循環 / 海洋 / 微生物群集 |
Research Abstract |
本研究は,海洋DOC炭素の短期的な炭素循環に果たす微生物バイオマスの役割を,特定有機分子の自然レベル^<14>C測定を用いて,明らかにすることを目的とする。具体的には、船舶を使用し,赤道太平洋および北太平洋にかけての表層海水を大量にろ過し,メンブレンフィルター上にDOCフラクション(0.2〜0.65,0.65〜1.0μm)を捕集する。得られたDOCフラクションから特定の有機分子(微生物膜脂質,rRNA)を抽出,精製し,分子レベルでの^<14>C測定を行う。得られた^<14>C値と,溶存態無機炭素(DIC)およびバルクDOCの^<14>C値を比較し,現場の微生物バイオマスの代謝の解明と海洋DOC炭素循環への寄与の定量的な評価を行う。 H20年度は,1.静岡県焼津市にある駿河湾深層水汲み上げ施設において水深397mおよび687mの海水試料の連続大量ろ過(約15万L)を実施した、2.海洋地球観測船「みらい」による北極海(MR08-04)および北太平洋航海(MR08-05)航海に乗船研究者として乗船し、表層海水の連続大量ろ過(数万L)、各海域・各水深海水の大量採取およびろ過(100〜500L)他の試料採取を鋭意実施し船上でのろ過作業により研究に必要な各種フィルター試料を確保した、3.DO^<14>C測定の為のUV照射による海水分解炉を含む試料分析ラインを立ち上げた。 現在、各種分析を鋭意実施している。
|
Research Products
(4 results)