2009 Fiscal Year Annual Research Report
ロジウム触媒による炭素-炭素結合の生成及び開裂反応を利用した新規合成反応の開発
Project/Area Number |
08J01340
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高津 慶士 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ロジウム触媒 / レトロアリル化 / 速度論的光学分割 / ホモアリルアルコール |
Research Abstract |
1.研究目的 ロジウム触媒によるβ-炭素脱離反応を利用した新規転位反応を開発することにより,従来の手法では合成の難しい化合物を高選択的に合成することを目的に研究を行っている. 2.研究成果 (1)研究計画とその意義 ロジウム触媒による第三級ホモアリールアルコールからのエナンチオ選択的脱アリル化反応を見いだし,開発に取組んだ.非酵素型触媒を用いて第三級アルコールを速度論的光学分割した例は非常に限られているため、新規性の高い魅力的な反応である. (2)研究成果 第三級のホモアリルアルコールに対して、トルエン中[Rh(OH)(cod)]2/(R)-H8-binapを触媒として作用させることにより高立体選択的にレトロアリル化が進行し,エナンチオマー過剰率のたかいホモアリルアルコールが回収された.最適条件下において最高でs=12という高い立体選択性が得られるのに加えて、グラムスケール反応にも適用可能で有ることが分かった.
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