2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J01481
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石徹白 晃治 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 重力波 / 磁気浮上 / 超伝導応用 / ねじれ振り子 / 力の測定 |
Research Abstract |
我々は、ねじれ型と呼ばれる新しい重力波検出器の開発を行っている。これは、棒状試験質量が重力波による潮汐力で回転する効果を精密測定し、重力波を検出する装置である。特に、棒状試験質量支持に必要な高い支持力と低い損失を実現するために、我々は超伝導磁気浮上を採用する。 本年度は、キーテクノロジーである超伝導磁気浮上型ねじれ振り子を実際に構成し、その支持力と損失を測定した。支持力の測定結果は約200gfであり、Frozen-image法による計算結果と一致する。また、損失の測定結果は、共振の鋭さを示すQ値に換算して約4000であった。他の方法で、約200gfという高い支持力とQ=4000という低損失を両立した例は無く、我々の提案するねじれ型重力波検出器に超伝導磁気浮上が非常に有効であることを実証した。 また、実際に長さ20cmの棒状回転子を実際に構築し、実際に重力波に対する分解能としてどの程度なものを実現できるかの確認を行っている。理論的には、損失に起因する熱雑音が原理的に分解能を制限することがわかっている。現在までのところ、熱雑音レベルより約1桁大きいレベルの分解能まで実現することを確認した。これは力の分解能に換算して0.2pN/Hz^<1/2>程度である。この値は、世界各地で進められている力の精密測定実験と比較しても最高レベルの分解能に相当している。
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Research Products
(7 results)