2008 Fiscal Year Annual Research Report
UAV/MAV搭載用小型オートパイロットユニットの開発
Project/Area Number |
08J01484
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 智 Chiba University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | UAV / MAV / 自律制御 / 小型電動ヘリコプタ / クォータニオンフィードバック / バックステッピング法 |
Research Abstract |
UAV/MAVへの搭載を目的とした小型かつ汎用的なオートパイロットユニットの実現を目指す本研究の初年度にあたる本年度は、主に航法・制御装置試作機の開発と小型電動ヘリコプタの姿勢制御系の構築を行った。まず、航法・制御装置の試作機の開発について報告する。試作機は、計算用CPU、姿勢センサ、GPS、無線モジュールから構成されており、重量は102[g]と軽量であり、小型機にも十分搭載可能である。特に、姿勢センサに関しては重量約15[g]の非常に軽量なものをヒロボー株式会社と共同開発し用いた。つづいて、研究のプラットフォームとして採用した小型電動ヘリコプタの姿勢制御系の構築に関して報告する。小型ヘリコプタの場合、風外乱等の影響を受けやすいため、メインロータが発生する推力ベクトルの方向を大きく変化させ、風外乱等を相殺する必要がある。ヘリコプタの構造上、推力ベクトルの方向を大きく変化させるためには大きな目標姿勢へと機体姿勢を追従させることが求められる。従来本研究グループで行ってきた姿勢制御は、線形SISOモデルをベースとした線形制御であるが、ヘリコプタの姿勢ダイナミクスは本来、非線形のMIMOシステムであるためその適用範囲には限界がある。本研究では、3次元空間中の全ての姿勢を表現可能な非線形MIMOモデルを構築した。その際、人工衛星等の制御に多く用いられているクォータニオンを機体姿勢の表現方法として採用した。続いて、構築されたモデルに対して非線形適応制御の一手法であるバックステッピング法を適用し、大きな目標姿勢への追従を補償する姿勢制御系を実現した。バックステッピング法を用いた理由は、次年度以降の機体規模に依らない汎用的な制御アルゴリズムの構築の足がかりとなると考えたためである。
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Research Products
(3 results)