2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J01491
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巴山 竜来 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 代数多様体 / ホッジ理論 / 対数的幾何学 / 代数多様体の退化 / ネロンモデル / モジュライ空間 |
Research Abstract |
穴あき円盤上の偏極ホッジ構造の変形で、モノドロミー作用が冪単であるようなものを考える。これに対する中間ヤコビ多様体の族を構成することができるが、この族の円盤上へのある種の拡張がネロンモデルである。Green-Griffiths-Kerrは、切断がadmissible normal functionであり、ハウスドルフ空間を全空間として持つような族としてネロンモデルを構成した。 一方、中間ヤコビ多様体は、ホッジ構造の、混合ホッジ構造の圏における拡大として記述できることが知られており、その観点からadmissible normal functionはadmissibleな混合ホッジ構造の変形に対応している。加藤・中山・臼井は対数的混合ホッジ構造を定義し、そのモジュライ空間を構成した。混合版のモジュライ空間に対しても、純な場合と同様な幾何学的性質が成立することを彼らはアナウンスしている。その理論を使い、境界点として退化した混合ホッジ構造(対数的混合ホッジ構造)を付け加えることで、彼らはネロンモデルを構成した。 私は両者の空間の位相同型写像を構成した。この写像の構成には、加藤・中山・臼井によって得られた純、および混合の場合におけるモジュライ空間のトーザーが重要な役割を果たす。Graded商写像を取ることによって混合ホッジ構造から純なホッジ構造への写像ができるが、この写像とトーザーの局所自明化、混合ホッジ構造の変形のadmissiblityを使うことで、二つのネロンモデルの間の同相写像を構成する。
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Research Products
(7 results)