2008 Fiscal Year Annual Research Report
変動流体場における貧砂状況での砂丘群の応答プロセス:水槽実験と数値計算
Project/Area Number |
08J01610
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 圭輔 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 砂丘 / 水槽実験 / バルハン / セイフ |
Research Abstract |
水槽実験により,周期的に変動する二方向の流れの下で形成される孤立砂丘地形について,流況と形成される地形との関係を明らかにした.この条件は,移動可能な砂の量が少ない場が,季節変動のある風況の影響を受ける条件を想定した.実験結果の考察にあたって,角度変化量と二つの流れの強度比との二つを,流況を特徴づけるパラメータとして用いた. 一般に,二方向流を繰り返し作用させたのちに形成される地形のパターンに最も大きな影響を与えたのは,二つの流れの角度変化量であった.一方,両者の強度比の影響は地形上のクレストラインの形に現れた.二つの流れの強度が等しい場合にはクレストラインは直線的になるが,二次流の強度が相対的に小さくなると,卓越流の下流方向へ屈曲した形態を示した. この実験結果に基づき,角度変化量と二つの流れの強度比とを軸にとった,風況と形成される孤立砂丘地形の関係を示す新しい相図を提案した.はじめに地形の種類から角度変動量を,さらにクレストラインの屈曲の有無から二つの流れの強度比の値を見積もることができる. この相図を風況が既知の西サハラの砂丘列に適用し,二次流の強度がごく弱いケースについても,砂丘形成に寄与する二方向流の条件を推定できることを示した. 上記の成果を博士論文にまとめた他,流向変花と地形上のクレストラインの変化過程の関係に関する研究成果を日本地質学会誌に投稿しており,現在査読中となっている.
|
Research Products
(8 results)