2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J01648
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 雄大 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ハイデガー / 言語 / フッサール / カテゴリー的直観 |
Research Abstract |
本研究プログラムの目的は、現代哲学において主要テーマである言語の問題に、ハイデガー哲学からアプローチすることにあった。3年間の研究期間のうち、一年目はハイデガー哲学が基礎とする現象学、そしてその始祖たるフッサールの哲学に焦点が当てられた。二年目となる本年度では、前年度の路線を引き継ぎながら、なおかつ新たな路線、すなわち現象学と袂を分かつと言われる英米系の分析哲学にも配慮することが計画されていた。その結果として、まず前年度の研究成果が一般の読者にも分かりやすい形で創文社のPR誌「創文」の5月号に掲載された。さらに、長期間の準備を経て11月に日本現象学会で「前期ハイデガーと『論理学研究」-カテゴリー的直観を中心に-」という題目のもとで発表を行った。そして、日本学術振興会による優秀若手研究者海外派遣事業の平成21年度第2回に志願したのち採用され、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校・哲学科に20101年1月15日から2011年1月14日までの一年間、客員学生研究員(Visiting Student Researcher)として留学することとなった。当地での受入研究者はヒューバート・L・ドレイファス教授であり、教授は革新的なハイデガー研究で世界的に知られ、アメリカ哲学会会長を務めていた経歴もある。アメリカは分析哲学の本場であり、ハイデガー現象学とは異なった立場から言語現象を解明するうえで非常に恵まれた環境にある。
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Research Products
(2 results)