2009 Fiscal Year Annual Research Report
球面上のデザイン、距離集合とアソシエーションスキーム研究
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08J01651
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須田 庄 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アソシエーションスキーム / 球面上のデザイン / 距離集合 / コヒアラント配置 / Q-多項式スキーム / Real mutually unbiased bases |
Research Abstract |
本年の研究は主に次の三つである。(1)Real MUBsの四重正則性の特徴づけ、(2)Q-多項式スキームの第一原始冪等元により得られた球面上のデザインの強さの特徴づけ、(3)多項式スキームの部分集合に対する新しいパラメーターの定義。 1.昨年の研究ではReal MUBsから得られるアソシエーションスキームは三重正則であることを示した。MUBsの研究において最大でどれだけの正規直交基底がとれるかが重要であるが、Real MUBsにおいて個数が最大となるような"Maiximal" MUBsを研究した結果、そのような条件は四重正則性と必要十分であることが分かった。これは研究の出発点であったMaximal real MUBsの直交する二点から内積が正となる元がアソシエーションスキームになる、という結果の一般化である。 2.Delsarte-Goethals-Seidelの定理は高い球面上のデザインはQ-多項式スキームの構造を持ち、さらに元の球面上の集合は第一原始冪等元により得られることを示している。では、Q-多項式スキームの第一原始冪等元による埋め込みで得られる球面上のデザインの強さはどのように記述されるか?ここでは任意の強さに対してクラインパラメータによる特徴づけを与えた。 3.多項式スキームの部分集合に対して定義されるinner distribution, dual inner distributionにどれだけ零が並ぶか(Delsarte)、終わりの項に零がどれだけ並ぶか(Brouwer-Godsil-Koolen-Martin)が考察されている。並ぶ零の個数はdegree, dual degreeで上から押えられること、またその個数が大きいとき、元の部分集合は完全正則符号やQ-多項式と呼ばれる構造を持つことが示されていた。ここでは初め、終わりの項に関係なく零がどれだけ並ぶか、また並ぶ零の個数が大きいとき、元の部分集合は先の先行結果と同様に完全正則符号、Q-多項式スキームの構造を持つこと示した。
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Research Products
(2 results)