2008 Fiscal Year Annual Research Report
多成分系セラミックスナノ粉体プロセスの超精密設計制御
Project/Area Number |
08J01681
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
平塚 大祐 Yokohama National University, 大学院・環境情報研究院, 特別研究員DC2
|
Keywords | セラミックス / 粉体プロセス / 焼結 / ナノ粒子 / 粒子複合化 / マスターシンクリングカーブ |
Research Abstract |
先に提出した年次計画の通り、1年目は、『機械的粒子複合化、先進的混合成形プロセスと新規MSC理論による粉体プロセスの精密設計』と題してMgO添加Al_2O_3を用いた二成分固相焼結系およびAlN-Y_2O_3系を用いた二成分液相焼結系に焦点を当て、セラミックスの粉体プロセスにおける多成分系の課題の一つである、焼結助剤の均一混合に着目し、助剤ナノ粉体を分散させた成形体を調製した。二成分固相焼結系に関しては、原料粉体の粒子径や混合プロセスを変えた成形体の焼結収縮率をその場測定し、MSC理論に基づいて解析することで、原料粉体の粒子径や混合プロセスが焼結収縮挙動に与える影響を調査した。その結果、焼結機構と微構造発達の均一化のためには、機械的処理によるMgOの均一な混合が有効であり、粉体プロセスの設計制御に有用であることが明らかとなった。 また、液相焼結は固相焼結と同様に、学術的にも工学的にも重要であるが、固相焼結のMSC理論の適用範囲外である。そこで、二成分液相焼結系に関しては、まず既存のMSC理論を液相焼結へ拡張した。その後、拡張した理論に基づき、AlN-Y_2O_3系の焼結収縮挙動を解析した結果、一本のMSCが得られた。したがって、本研究で拡張した新規MSC理論は、液相焼結に伴う焼結収縮挙動を制御可能であり、粉体プロセスの設計制御に極めて有用であることが明らかとなった。また、液相焼結系においても、機械的処理後の複合粒子を用いることで、焼結に伴う微構造発達を均一にし、粉体プロセスの設計制御には有用であることが確認された。
|
Research Products
(4 results)