2008 Fiscal Year Annual Research Report
ΔΣ変調信号を用いた超音波センサにおけるセンサ信号処理の研究
Project/Area Number |
08J01726
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 慎之介 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員
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Keywords | 超音波距離計測 / 超音波速度計測 / 相互相関法 / ドップラーシフト補償 / ドップラー速度計測 / 1ビットΔΣ変調信号 |
Research Abstract |
今年度の研究成果は、自律移動型ロボットの空間情報計測における低演算量で実現される超音波ドップラーシフト補償と速度分解能が高いドップラー速度計測手法の実現である。 移動する対象との距離を超音波距離計測手法の1種である相互相関関法で行うためには、ドップラーシフト補償とドップラー速度計測を行う必要がある。対象が移動する場合、相互相関関数のピーク形状が変化し、正確な距離計測が困難となる。提案するドップラーシフト補償では、相互相関関数のピークの最大値と最小値の比、それらの時間を用いて高精度、低コストの距離計測を行うことができる。また提案するドップラー速度計測では、2波の線形周期変調(LPM)信号を送信し、1波のLPM信号との相互相関処理を行う。得られた相互相関関数には2つのピークが現れ、その間隔は計測対象から反射したエコーに含まれる1波のLPM信号の信号長と等しいため、得られた相互相関関数から対象とのドップラー速度を計測することができる。移動する対象との超音波距離・速度計測を行うシミュレーション・実験を行い、提案手法の評価を行った。 提案したドップラーシフト補償は、自律移動型ロボットの空間情報計測のみならず、低演算量で相互相関関数における位相の変化を補償する信号処理を必要とする分野への応用も期待できる。また提案したドップラー速度計測は、従来の超音波速度計測では困難であった低速域でのドップラー速度計測を可能にした。
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Research Products
(8 results)