2009 Fiscal Year Annual Research Report
動物プリオン病における宿主応答と細胞内分解機構に関する研究
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08J01751
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐々 悠木子 Gifu University, 連合獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | プリオン / 細胞内分解機構 / マクロファージ / 宿主応答 |
Research Abstract |
PrPScの細胞内分解および増加機構について調べた。 (1)マウスマクロファージでのPrPSc分解をIFAにより観察し、分解機構を調べた。 マクロファージでのPrPSc分解機構に関して、昨年までにウエスタンブロットで得られた結果をIFAにより視覚的に確認した。マウスマクロファージ(Raw・J774)とマウススクレイピーチャンドラー株を任意に組み合わせて実験に用いた。プロテアソーム系での分解にはユビキチンが必要であるが、このユビキチンとPrPScは共局在を示した。また、リソソームマーカーであるLAPM-1ともPrPScは、共局在を示したことから、プロテアソーム系とリソソーム系の両方で分解がおこっている可能性が強く示唆された。また、リソソーム阻害剤やプロテアソーム阻害剤をマクロファージに添加した場合に、PrPScが24時間経過後も細胞内に強く残存することがIFAでも示された。 (2)マウスマクロファージでのPrPScの一過性の増加に関して、調べた。 マウスマクロファージにマウススクレイピーチャンドラー株を添加し培養した場合には、3-12時間をピークとして、PrPScの一過性の増加が認められ、その後減少した。この一過性の増加はプロテアソーム阻害剤の添加により消失した。リソソーム阻害剤の添加では変化は認められなかった。このことから、プロテアソーム系での分解産物が細胞内でのPrPSc増加に関与していると考えられた。
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Research Products
(3 results)