2009 Fiscal Year Annual Research Report
アンフォテリシンB会合体の解明を目指した固体NMRによる分子間相互作用解析
Project/Area Number |
08J01790
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅川 雄一 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アンフォテリシンB / 固体NMR |
Research Abstract |
抗真菌剤であるアンフォテリシンB(AmB)は細胞膜中でステロール分子とイオン透過性チャネル複合体を形成することで薬理活性を発現すると考えられているが、その複合体構造の詳細は未だ不明である。そこでリン脂質膜中で形成されるイオン透過性チャネル複合体の構造を明らかにするため、固体NMRによる解析を試みている。これまでに^<13>Cおよび^<19>F標識体を用いた原子間距離測定に成功していたが、さらなる構造情報の取得には新たな方法を用いる必要がある。そこで、イギリスにあるオックスフォード大学のWatts先生の研究室に行き、固体NMRに関する測定技術の習得を行った。この研究室では、膜タンパク質の構造解明に向けた研究を行っており、アンフォテリシンへの応用も可能である。そこで、各種二次元測定、配向膜を用いた測定、バックグランドのシグナルを抑制する測定法など、多くの新たな手法を習得することができた。また距離測定に関しても、従来使用していたREDOR法に加えて、同核種間の距離測定が可能なRR法の習得し、今後のアンフォテリシンBの研究に応用する予定である。
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Research Products
(1 results)