2009 Fiscal Year Annual Research Report
Generic構造における超準的手法と、その安定性理論への応用の研究
Project/Area Number |
08J02012
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安保 勇希 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 数理論理学 / モデル理論 / 安定性理論 / 単純性理論 / Generic構造 / 超準解析 |
Research Abstract |
(1)Genericな構成法とは、Ehud Hrushovskiによって編み出された、有限構造の貼り合わせで無限構造を作る構成法である。Genericな構成法で作られた構造のことをgeneric構造と呼ぶ。Genericな構成法は、安定性理論において、未解決問題に反例を与える目的に対して非常に有益な手法である。また近年、安定性理論を一般化した理論である、単純性理論においてもgeneric構造が重要な構造であることが、Frank Wagnerらによって確かめられてきた。 (2)一方、単純性理論の一般論では、Anand Pillay, Itai Ben Yaacovらが、これまでelementary classで展開されてきた単純性理論を、non-elementary classでの単純性理論に一般化してきている。Elementary classにおいて、low simple classでは強タイプとLascar強タイプが一致することが知られていたが、今年度私は、Anand Pillayが提示したnon-elementary classにおいて、Itai Ben Yaacovの意味でthickなlow simple classにおいては、強タイプとLascar強タイプが一致することを証明した。Lowという条件を外して、simple classで強タイプとLascar強タイプが一致するかどうかは、elementary classの場合でさえ未だ解決されていない問題である。Pourmahdian-Wagnerによって提示されたnon-elementary classでの興味深いgeneric構造の例によって、non-elementary classの場合は、強タイプとLascar強タイプの間に面白い関係性があることが指摘されたが、本研究によってelementaryな場合とnon-elementaryな場合の強タイプとLascar強タイプの関係に、かなりの類似性があることがわかったと考えられる。
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Research Products
(3 results)