2008 Fiscal Year Annual Research Report
層状ケイ酸塩-非イオン性有機分子複合体の合成と新規ナノ材料への変換
Project/Area Number |
08J02067
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 信行 Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 層状ケイ酸塩 / 無機-有機層状複合体 / インターカレーション / 非イオン性界面活性剤 / イオン液体 |
Research Abstract |
1.層状ケイ酸塩から合成される四角細孔を有するメソポーラスシリカ(KSW-2)の細孔径制御を非イオン性とカチオン性の界面活性剤を組み合わせにより行った。従来はKSW-2はカチオン性界面活性剤のみで合成されており、その細孔径の制御は限定的であった。一方で、本研究者の成果として、層状構造において、非イオン性界面活性剤の導入により層間距離を制御できることを報告している。本年度の研究ではこの二次元構造の層状構造の系での知見を三次元構造であるKSW-2の細孔径制御に応用した。具体的には細孔の鋳型をカチオン性と非イオン性の界面活性剤を組み合わせ、その比を変えることで細孔径を0.1nm単位で精密に制御することに成功した。 2.新規無機-有機層状複合体の合成を目指し、層状ケイ酸塩とイオン液体の複合化を行った。イオン液体は常温で液体の塩であり、高溶解能の溶媒、触媒、触媒担体、イオン伝導体などの幅広い分野での応用がなされている。これらの機能を層状ケイ酸塩と組み合わせることで高機能の層状複合体の合成を目指した。具体的には層状ケイ酸塩の層間に長鎖を有するイオン液体を導入し、層状、二次元ヘキサゴナル、二次元テトラゴナルなどの多様な構造の複合体を合成した。一方で、層状ケイ酸塩の層表面にイオン液体を共有結合で固定化し、新規無機-有機層状複合体を合成した。イオン液体はカチオンとアニオンが組み合わさった塩であるので、カチオン部のみを固定化することで本来はカチオン交換性である層状ケイ酸塩をアニオン交換性に転換することに成功した。
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Research Products
(4 results)