2008 Fiscal Year Annual Research Report
南米ラプラタ地域の地域形成に関する歴史学的研究フロンティアから脱フロンティア化へ
Project/Area Number |
08J02103
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
武田 和久 National Museum of Ethnology, 先端人類科学研究部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ラプラタ地域 / イエズス会布教区 / グアラニー先住民 / 地域形成 / フロンティア / 脱フロンティア化 |
Research Abstract |
本研究の中心的課題は16・17世紀のおよそ200年にわたりスペイン帝国の政治・経済的なフロンティア(辺境)に位置づけられた南米ラプラタ地域(パラグアイ南東部、アルゼンチン北東部、ブラジル南部、ウルグアイ一帯)の歴史学的考察にある。同地域では18世紀にフロンティアという特性が失われ、地元特有の経済、社会、文化、言語状況の勃興(本研究ではこれを脱フロンティア化と定義)が見られた。本研究ではこの「脱フロンティア化」の過程を18世紀前半からラプラタ地域内部で展開していたイエズス会布教区からのグアラニー先住民たちの離散という地域内的な要因を考慮して明らかにする。 平成20年度(2008年度)は本研究課題に取り組む初めての年ということもあり、主に研究課題に関連する諸資料の収集と分析に力を入れた。具体的には、平成20年4月から6月にかけて、受入研究者との綿密な打ち合わせ、またこれまでの予備調査の経験を踏まえて、平成20年7月21日から9月28日にわたり、南米アルゼンチンおよびパラグアイの古文書館、図書館、大学、研究施設などを訪れ、諸資料の収集ならびに研究者との打ち合わせを行った。 平成20年10月から平成21年1月にかけては、前述の南米での調査の過程で入手した文献の読解・分析に取り組んだ。この間に受入研究者と数度にわたり面談を行い、研究の方向性の確認ならびに着眼点の見直しなどを行った。 平成21年2月3日から28日にかけては、イギリスならびにドイツにおいて、本研究課題に関連する文献の収集ならびに研究者との打ち合わせを行った。
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Research Products
(4 results)