2008 Fiscal Year Annual Research Report
接合部の劣化メカニズムを考慮したRCフレーム構造の非線形挙動解析に関する研究
Project/Area Number |
08J02273
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齊藤 隆典 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 柱梁接合部 / 劣化メカニズム / 付着すべり / RCフレーム構造 / 材料非線形解析 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究は、鉄筋コンクリート(以下、RC)フレーム構造の柱梁接合部における主筋の抜け出し・せん断変形といった各種力学的挙動に着目して、これらの現象を適切に表現可能な柱梁接合部の解析モデルを構築し、このモデルを用いたより信頼性の高いRCフレーム構造の解析法の確立を目的とするものである。 本年度は、主に実際のRCフレーム構造と同様に多方向からの地震力が作用する場合や直交梁が取り付く場合のフレーム全体の変形挙動を解析的に追跡・把握する目的で、柱梁接合部からの主筋の抜け出し現象の表現に主眼を置いた3次元RC柱梁接合部モデルを開発し、この解析モデルを導入した立体RCフレーム構造の解析法を新たに提案した。この解析法を用いて、既往のRCフレーム構造の実験結果を対象とした数値解析を実施して本解析法の妥当性を確認するとともに、特に柱梁接合部からの主筋の抜け出しが生じた場合には、フレーム全体の荷重-変形応答に大きな影響を及ぼし、柱梁接合部周囲でのコンクリートの応力負担・応力集中の度合が増加する可能性があること等を明らかとし、RCフレーム構造の性能評価を解析的に精度良く行う上で、主筋の抜け出し現象の考慮が重要かつ不可欠であることを示した。 また、本解析法を今後更に増加すると見込まれている高強度RCフレーム構造にも適用可能な、より汎用性の高い手法へと発展させる目的で、高強度コンクリートを対象とした圧縮実験を行い、圧縮強度以降のポストピーク挙動を含む材料特性のデータ収集を実施した。
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Research Products
(2 results)