2009 Fiscal Year Annual Research Report
絡み目量子不変量の圏化による絡み目ホモロジー不変量の構成の研究
Project/Area Number |
08J02330
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
米澤 康好 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 特別研究員PD
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Keywords | 絡み目量子不変量 / 行列因子化 / 圏化 |
Research Abstract |
絡み目の量子不変量のホモロジー不変量を構成することを目的として研究してきた。 特にA型量子群の基本表現たちに付随する絡み目量子不変量のホモロジー不変量を構成することに取り組んだ。基本表現たちのテンソル籍たちの間のインタートワイナーを行列因子化を用いて記述することに成功し、インタートワイナーたちの関係式が行列因子化たちの同型として自然に得られることがわかった。 この行列因子化を用いて基本表現とベクトル表現に付随するR行列の複体を定義し、基本表現とベクトル表現に付随するライデマイスター変形に現れるタングル図たちに対する複体たちがホモトピー圏において同型となることを証明した。つまり、基本表現とベクトル表現に付随する量子不変量のホモロジーを定義した。 一般に、二つの基本表現に付随するR行列に対応する複体を定義することは難しく研究期間中に構成することは出来なかった。しかし、仮想R行列を導入することで複体を定義することができ、ライデマイスター変形に現れる仮想タングル図の複体たちがホモトピー圏において同型となることを証明した。 与えられた絡み目の仮想絡み目を考え、そのホモロジーを求める。このホモロジーのポアンカレ多項式をうまく正規化して新しい3変数の絡み目不変量を定義した。 この結果をまとめた物を学位論文として提出し、2009年10月に名古屋大学大学院多元数理科学研究科で受理された。
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Research Products
(8 results)