2008 Fiscal Year Annual Research Report
ERAAPによる小胞体での抗原ペプチド処理メカニズムの解析
Project/Area Number |
08J02346
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
金関 貴幸 Sapporo Medical University, 医学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 抗原提示 / MHC / ERAPP / アミノペプチダーゼ / 抗原プロセシング / ペプチドトリミング |
Research Abstract |
ERAAPのノックアウトマウスによる解析結果より、内在性抗原の細胞表面上への提示は大きく3つのグループに分けられた。我々はこれらをERAAP遺伝子ノックアウト下で減少するもの(ERAAP-dependent peptide,Ed-p)、増加するもの(ERAAP-sensitive peptide,Es-p)と影響を比較的受けないものの3つのペプチドグループに分類できた。本来のアミノペプチダーゼとしてのERAAP活性を考慮すると、ノックアウト下で抗原提示が減少するEd-pの存在は予測できたものの、成熟ペプチドがむしろ増加するEs-pの存在は驚きであった。in vivoではERAAPを介したMHCIペプチド生成は、8-11merの成熟ペプチドを単純に切り出す以外の、何か他要素を含むことが示唆された。現時点ではH13a遺伝子上のマイナー抗原であるSVL9と、H13a遺伝子上のSII9ペプチドがEs-pとして分類されているが、これらEd-pとEs-pを選り分ける仕組みは今後の課題である。 また、これまでの研究よりERAAPによるペプチドトリミングには適切なMHCI分子が必要であることが明らかになったが、MHCI分子との結合能はEd-pとEs-pを区別するひとつの要素ではないかと考えられた。
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Research Products
(1 results)