2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域史からみるレソト山岳地における複合的生業の生成過程
Project/Area Number |
08J02359
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 美予 Kyoto University, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | レソト王国 / 山岳地 / 出稼ぎ / 生業変遷 / 土地利用 |
Research Abstract |
これまで行なってきたレソト山岳地の生態環境に関する論文をAfrican Study Monographsへ投稿し、近く(平成21年度)刊行される予定である。それ以降、生態環境だけでなく人々の生業にも調査対象を広げ、山岳地特有の生態環境との関わりに焦点をあて、8月にスペインで開催されたInternational Geographical UnionのCommission on the Sustainability of Rural Systems主催の学会にて研究発表を行なった。参加者は主に、ヨーロッパの国々をフィールドとし、住民組織や行政が行う地域の開発を調査対象とする研究者であったが、異分野の研究者と交流を持ち、意見交換をすることで視野を広げることができた。発表内容は、近くプロシーディングに掲載される予定である(平成21年度)。1月には京都大学GCOE「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」が主催するシンポジウム「生存を支える地域/社会の再編成」で研究発表の機会があった。参加者の多くは人類学を専門とする研究者であったが、地形や気候などの生態環境と人々の生活を関連付けた研究発表に興味を示す方は多く、互いに意義のある討論をすることができた。発表内容は、京都大学GCOE「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」のワーキングペーパー『生存を支える地域/社会シリーズ8』にまとめられた(平成21年3月)。 また3月には3週間のフィールド調査を行ない、博士論文執筆に向けて、調査村の生業変遷に関するデータを収集した。具体的には出稼ぎの経験や留守宅の現金支出と収入を聞き取り、生業変遷に関わる女性の役割についても理解を深めるため、酒造りなど女性の現金収入に関するデータも収集した。
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Research Products
(1 results)