2010 Fiscal Year Annual Research Report
ニュージーランド・マオリ社会の先住的環境思想及び資源管理手法の再編に関する研究
Project/Area Number |
08J02360
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
深山 直子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 特別研究員PD
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Keywords | ニュージーランド・マオリ / 先住民族 / 環境 / 資源管理 / 文化人類学 |
Research Abstract |
1、「パパクラ市内のマオリ世帯を対象とした環境意識に関する調査研究」に関する研究 パパクラ市内に居住する都市移入第一、第二世代を対象に、出身部族領域と現居住地における環境に対する意識を明らかにするために補足的現地調査を行った。現在はその結果を分析しているところであり、未だ成果を得るに至っていない。 2、総括的研究 これまで執筆した論文を改稿・補筆・編纂した。そして、先住的環境思想及び資源管理手法の再編・体系化と実践、双方の課題に基づく研究調査の分析結果に基づいて、マオリ社会とりわけ都市マオリ社会が、部族社会構造に根ざす「伝統」を自らの状況に合致するように時に変化を加えながら、自然環境の「守護者」(kaitiaki)としてマオリ・アイデンティティを再構築するという新しい展開を考察した。現在は、出版助成を申請中であり、出版社と公刊に向けた調整を行っている。 3、環境意識及び資源管理手法を巡る新たな研究 現地の文化・社会に根差した環境意識及び資源管理手法を巡る研究を、対象地域をツバル、沖縄県石垣島、沖縄県久米島に拡張して実施した。その結果、マス・メディアやアカデミズムがつくりだすイメージとは異なり、地域社会の環境意識及び資源管理手法は、近年の環境変化に対して柔軟に対応していることが明らかとなった。その成果は、論文や口頭発表として公開した。
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Research Products
(6 results)