2008 Fiscal Year Annual Research Report
高解像度衛星データのテクスチャ情報と林分構造因子との関係解析
Project/Area Number |
08J02375
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
太田 徹志 Kyushu University, 農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | テクスチャ / リモートセンシング / 高解像度衛星データ / 林分構造因子 |
Research Abstract |
本研究では,今後の森林資源把握における高解像度衛星データのテクスチャ情報の重要性を考慮し,体系的に林分構造因子とテクスチャ情報の関係解析を行うことを目的とした。特に近年,日本では間伐遅れ林分の増加が問題になっていることから,間伐遅れを定義する要素である,本数密度に関して検討を行った。 1.高解像度衛星データのシミュレーションモデルの構築・解析 林分のコンピュータグラフィックス,更には衛星データのシミュレーションモデルを構築した。このシミュレーションモデルをもとに,林分構造因子の一つである本数密度とテクスチャ情報の一種であるフーリエ変換との関係解析を行った。また,フーリエ変換に基づく本数密度推定手法の妥当性を検討するため,局所最大値フィルタ法との精度比較を行った。その結果,フーリエ変換に基づく手法は,どの密度でも高い精度で密度推定を行う事が可能であり,局所最大値フィルタ法に比べて優れていた。一方で,局所最大値フィルタ法では,ウィンドウサイズに応じて,正確に把握出来る密度が異なることが分かった。フーリエ変換と単一のウィンドウサイズの局所最大値フィルタ法では,フーリエ変換の精度が優れる結果となった。これらのことから,フーリエ変換は本数密度推定を行う手法としての可能性を秘めることが分かった。また,局所最大値フィルタ法を使う上では,予測される本数密度に応じてウィンドウサイズを適切に変える手法が必要であることが示唆された。 2.森林の現況調査 実際の衛星データを用いた検証のため,森林の現況調査を行った。スギ林分,ヒノキ林分から,それぞれ11点,計22点を選択し20m四方のプロットを設置した。設置したプロットにおいて,胸高直径・樹高などのデータを採取した。
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Research Products
(1 results)