2009 Fiscal Year Annual Research Report
高速点火用クライオターゲットにおける均一燃料層の形成に関する研究
Project/Area Number |
08J02415
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤村 猛 Osaka University, 工学研究科, 特別研究員(CD1)
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Keywords | レーザー核融合 / 高速点火 / ターゲット開発 / クライオターゲット / FIREX計画 |
Research Abstract |
本年度の研究においては、直系2mmのポリスチレンシェルに模擬燃料である水素の層を付着させることに成功した。直接レイヤー法においては金コーンの部分で温度の非対称性が生まれることが均一燃料層形成のための難関とされていた。そこで熱解析ソフトであるANSYSを用いて冷却中のターゲットの温度分布を計算し、金コーンに加えるのに最適な熱量を計算した。そして実験的に直径2mmのコーンつきシェルにおいて外部からHeNeレーザーによりコーン部分を加熱し、温度コントロールと燃料の充填、固化、加熱、凝縮プロセスを繰り返すことで温度の非対称性を軽減することに成功した。この結果、要求される厚みが20ミクロンであり、厚みの斑が1ミクロン以下であるのに対して、厚さが150ミクロン前後であり、求めるものよりも遥かに分厚く、厚み斑も10ミクロン以上であると、要求されるほど均一な厚みではないが、コーンによる温度の非対称性の影響を取り除き、燃料層の形成に世界で初めて成功したといえる。この結果により、直径500ミクロンのコーンつきシェルにおいても同様の結果が得られれば、均一燃料層を形成することができるはずであり、高速点火の原理実証に非常に役に立つ実験結果であるといえる。そして500ミクロンのコーン付きシェルターゲットの組立て手順は確立し、組み立て不具合による漏れ試験も終了した。来年度には500ミクロンで同様の実験を行い、均一燃料層の形成を行いたいと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] TEMPERATURE CONTROL IN A CRYOGENIC TARGET WITH A CONICAL LASER GUIDE FOR FUEL LAYERING2009
Author(s)
Iwamoto A, Fujimura T, Nakai M, Norimatsu T, Nagai K, Maekawa R, Sakagami H, Mito T, Motojima O, Azechi H, Mima K
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Journal Title
Fusion Science and Technology 56
Pages: 427-431
Peer Reviewed
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