2010 Fiscal Year Annual Research Report
高速点火用クライオターゲットにおける均一燃料層の形成に関する研究
Project/Area Number |
08J02415
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤村 猛 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | レーザー核融合 / 高速点火 / 燃料 / クライオターゲット / FIREX-1 / 固体水素 |
Research Abstract |
今年度は直接レイヤー法の開発の前段階としてフォームクライオターゲットの固化方法の開発をおこなった。直接レイヤー法では燃料層の表面粗さを低減させるためターゲット内の熱のコントロールが非常に難しい。そこで温度のコントロールが比較的容易であるフォームシェルを用いて温度コントロールを行い、直接レイヤー法の知見とすることとした。レーザー核融合高速点火用フォームクライオターゲットの開発においては、フォーム層へ均一に固体燃料を充填させることが課題である。今年度は核融合科学研究所にあるクライオスタットを用いてウェッジ型フォーム試料及び実サイズフォームターゲットの実験を行った。ウェッジ型フォーム試料では新たに開発した固体燃料高充填率化手法の原理実証を行い、フォーム層内に99%の充填率で固体燃料層形成に成功した。これはクライオターゲットの分野でこれまで課題とされてきたフォーム層内固体水素の高充填率化と同時にその充填率評価に初めて成功した例である。次に、レーザー研で初めて形成に成功した500ミクロンフォームシェルを使用した実サイズフォームシェルターゲットの冷却試験を実施し、先に実証したフォーム層内固体燃料高充填率化手法をフォームシェルターゲットに応用した。以上のようにフォームクライオターゲットに必要な技術的課題の原理実証に成功し、実際リレーザー核融合実験へのフォームクライオターゲットの使用が見通せるようになった。この結果を基にポリスチレンシェルターゲットを用いて温度コントロールを行うことでフォームシェルよりも高利得なターゲットを作ることが出来ると考えられる。
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Research Products
(2 results)