2010 Fiscal Year Annual Research Report
脱植民地期ミクロネシアの土地訴訟にみる伝統的知識の構築に関する社会人類学的研究
Project/Area Number |
08J02475
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
飯高 伸五 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ミクロネシア / 南洋群島 / 土地訴訟 / パシフィック・コレクション / パラオ / アンガウル島 / 沖縄 / 記憶 |
Research Abstract |
本研究は、脱植民地期のミクロネシア地域で頻発している土地訴訟を植民地期以降の歴史過程を踏まえて社会人類学的観点から分析することを通じて、島嶼社会における伝統と近代の相克を解明することを目的としている。最終年度である平成22年度は、海外での史資料収集および英語での研究成果発表に重点をおいて研究に従事した。まず、本年度の4月から9月までは、ハワイ大学人類学部に所属し、同大学ハミルトン図書館のパシフィック・コレクションで関連する史資料の収集を重点的におこなった。調査実施中は、同大学人類学部、歴史学部、東西センターなどに所属する研究者と情報交換をおこなった。研究成果をもとにして、5月には北マリアナ諸島のサイパンで実施された国際シンポジウムに参加し、パラオのアンガウル島における植民地経験に関する発表をおこなった。また、9月にはハワイ大学人類学部のコロキアム・シリーズにて、日本統治期パラオにおける沖縄出身移住者の周辺性、および帝国と戦争に関するパラオ人の記憶を題材に研究発表をおこなった。11月には台湾の中央研究院アジア太平洋地域研究センターおよびグアム大学ミクロネシア地域研究センターの共催によって、台北で実施された国際ワークショップに参加し、パラオ人の日本認識に関する発表をおこなった。研究成果の一部はグアム大学ミクロネシア地域研究センターのジャーナルAsia Pacific Inquiryに投稿し、現在審査を受けている。その他、研究成果の一部は、The Contemporary Pacific,The Journal of the Pacific Historyなどの海外の学術誌に投稿する予定である。同時に、3年間の研究成果をとりまとめ、単著(和書)として出版する準備も進めている。
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Research Products
(3 results)