2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J02567
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
服部 満 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | RNA / 翻訳 / リボザイム / フォトトロピン / ルシフェラーゼ |
Research Abstract |
本申請研究では,生きた細胞内においてRNA分子と特異的に結合し,外部から光照射によって制御することを可能にする新規な機能性分子プローブを開発する.光制御プローブには,RNA認識分子PUM1HDと光受容体として青色光受容体フォトトロピン内のLOV2ドメインを用い,PUM1のRNA結合をLOV2ドメインの構造変化で制御するプローブを開発する.最初に,対象となるmRNA配列からの翻訳を抑制する目的で,RNAリボザイム配列を利用した翻訳抑制システムの構築を試みた.用いるリボザイム配列としてはHammerhead ribozyme(HHR)グループの配列を選択し,任意のmRNA配列からの翻訳を抑制するシステムを開発した.具体的には,ホタルルシフェラーゼ遺伝子の非翻訳領域にHHRを配置した新規の発現ベクターを作製した.このベクターをヒト培養細胞に一過的に導入した結果,HHR配列が無い場合と比較してルシフェラーゼ発光の値が最大で1/100以下にまで減少した.次に,Pum1HDのRNA結合部位をLOV2ドメインで塞ぐことで結合能を低下させる制御プローブの作製を行った.このLOV2ドメイン-Pum1HD融合プローブ(LOV2-Pum1HD)をαヘリックスの融合位置が1アミノ酸ずつ異なるシリーズとして複数種類作製し,それぞれHHR-ルシフェラーゼ発現ベクターと共発現させることでその結合能の変化を発光値にて確認した.その結果,LOV2-Pum1HDシリーズのうちのいくつかではHHRルシフェラーゼと共発現させても発光値の上昇がPum1HD単体の場合と比較して小さく,計画通りPum1HDのHHR配列との結合がLOV2ドメインによって阻害されていることが予想された.
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Research Products
(4 results)