2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代バングラデシュにおけるエイジング過程の変容―「子ども」から「おとな」へ―
Project/Area Number |
08J02628
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南出 和余 Kyoto University, 地域研究統合情報センター, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 子ども / エイジング / 教育 / 成人 / バングラデシュ / 社会変容 |
Research Abstract |
本研究は、現代バングラデシュにおけるエイジングの過程、なかでも、子どもたちが大人になる過程が、社会の変容とともに、どのように変化してきているのかを、当事者の視点から明らかにすることを目的としている。 2年目となる平成20年度の前半は、19年度に実施した現地調査のデータ整理を行い、研究会や学会などでの発表を通して議論を深めた。とくに、対象とする青年期の若者たちにとって、教育経験と労働(主に賃金労働のための都市出稼ぎ)の関係について議論した。 年次後半は、当初の計画で予定していた通り、9月から12月末までの4ヶ月間、アメリカ・ニューヨーク大学人類学部において、Faye Ginsburg教授受け入れのもと、研究調査手法としての映像人類学について知見を広げた。映像人類学の歴史、テーマの変遷、さらに、本研究テーマに関わる「子ども」を捉えた民族誌映像に関して、豊富な資料もとに検討した。 その後、2月に約2週間のバングラデシュでの現地調査を実施し、(1)対象としている若者の1年後の状況、(2)対象とする若者たちの数人が受験した中等教育修了試験、(3)小学校「同窓会」における「子ども時代」の回想、について調査した。いずれも十分な結果を得て、帰国後は、調査データの整理と映像の編集作業に取り組んでいる。 以上の通り、平成21年度は、当初の実施計画を予定通りに逐行し、期待以上の学びを得ることができた。
|
Research Products
(4 results)