2010 Fiscal Year Annual Research Report
動脈性化学受容細胞における二酸化炭素受容機構の解明
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08J02673
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
若井 淳 岐阜大学, 連合獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 頚動脈小体 / 低酸素 / 高二酸化炭素 / 呼吸 / チロシン水酸化酵素 / 血管内皮細胞増殖因子 / 化学受容器 / 低酸素適応 |
Research Abstract |
前年度までの研究で、ラット頚動脈小体におけるチロシン水酸化酵素mRNAおよび血管内皮細胞増殖因子mRNAは、低酸素暴露、高二酸化炭素暴露あるいは低酸素と高二酸化炭素の同時暴露によってそれぞれ異なる発現変化を示すことを明らかにした。チロシン水酸化酵素は頚動脈小体におけるドーパミンの合成を誘導することで、血管内皮細胞増殖因子は血管透過性の亢進や血管拡張を誘導することで、それぞれ頚動脈小体における化学受容調節に関与していると考えられる。暴露するガス環境により、化学受容調節に関与する分子群の発現変化が異なることから呼吸変化もガス環境によって異なる可能性があると考え、ラットに対して低酸素暴露、高二酸化炭素暴露あるいは低酸素と高二酸化炭素の同時暴露を行った際の呼吸数および呼吸深度を測定した。いずれの暴露によっても呼吸数および呼吸深度の増加は観察されたが、暴露後しばらくしてから観察される呼吸促進が抑制され正常化に向かう反応に違いが観察された。低酸素暴露では呼吸抑制と呼吸促進が交互に誘起され正常な呼吸に戻っていく反応が、高二酸化炭素暴露では低酸素に比べると呼吸の正常化はゆっくりと進む反応が、そして低酸素と高二酸化炭素の同時暴露では呼吸の正常化が最もゆっくりと観察される結果が得られた。これら、様々なガス暴露に対する呼吸調節の違いは化学受容調節分子の発現の違いを反映している可能性があることが示唆された。
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Research Products
(2 results)