2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁気マイクロビーズを利用するマイクロアレー免疫測定法の開発
Project/Area Number |
08J02711
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
張 瑞[キ] Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 磁気ビーズ / 多成分分析 / イムノアッセイ法 |
Research Abstract |
近年、ELISA法に代表される酵素免疫測定法は、複雑なマトリクス中の特定成分を選択的に測定できるので、生体試料から環境試料まで広い分野の分析に用いられるようになっている。申請者らは、抗体を固定化した磁気マイクロビーズを流れの中で用いるイムノアッセイ法を開発し、陰イオン界面活性剤の化学発光検出系に応用し、測定の自動化と測定時間の短縮化に成功している。 (1)マウスIgG、ウサギIgGおよびヒトIgGをモデル物質として、SIA法、抗体固定化磁気ビーズならびに蛍光測定法を用いる蛍光/フローイムノアッセイ法を開発した。本法はELISA法やフローサイトメトリーと比較すると、簡便・迅速かつ小型であるといった特徴を持つ。 (2)三種類の量子ドット標識抗IgGを用いる、マウスIgG、ウサギIgGおよびヒトIgGの三成分同時フローイムノアッセイを行った。三成分全てを混合した状態においてもそれぞれのピークが確認され、定量測定が可能であると示唆される結果が導き出された。 (3)量子ドットを用いる蛍光/フローイムノアッセイ法の基礎が確立された。標識物質、抗体の数を増やすことにより更なる多成分同時測定が可能となる。 (4)今後は、異なる抗体を固定化した磁気ビーズの1個1個を識別する技術を開発し、磁気ビーズによるマイクロアレー型のイムノアッセイ法を開発したいと考えている。ハイスループットなイムノアッセイ法として、環境分析のみならず、医療検査、バイオテクノロジーの生産管理などの分野においても熟練した技術者でなくても短時間で容易に分析が可能な分析装置の開発を目指して行きたい。
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Research Products
(2 results)