2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ農村社会における生業変容と女性の経済活動に関する研究
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08J02732
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
成澤 徳子 Kyoto University, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アフリカ / 農村 / ジェンダー / 人類学 / 国際情報交換 / ザンビア |
Research Abstract |
本研究は、ザンビア共和国南部州を調査地とし、農村女性の現金稼得が当該社会内部で実現/受容されているメカニズムをマクロな社会経済変容やジェンダー関係の変遷のなかに位置づけて明らかにし、在来の社会関係や制度の大幅な変革をともなわない女性のエンパワーメントのあり方を探求することを目的としている。平成20年度4月から7月までは、前年度にザンビアの調査村で実施したフィールドワークで収集した全世帯の農業・非農業活動と社会活動、食糧援助に関するデータをまとめて分析を進めた。その内容は、日本文化人類学会第42回研究大会および東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同プロジェクト「『シングル』と社会-人類学的研究」第7回研究会で口頭発表した。発表と議論から、女性の社会的地位の変化とそれに伴う対応戦略の相違に関してさらなる検討が必要であるという今後の調査課題を得た。平成20年度8月から平成21年度3月までは、アフリカ諸国における農村女性の生計多様化とジェンダーに関する文献調査を進め、調査村の女性たちが多様な現金稼得活動を実現してきた背景に関する考察を深めた。これらの成果をもとに、古今書院の月刊誌『地理』への寄稿と、総合地球環境学研究所に寄稿するワーキングペーパーの執筆を行った。平成20年3月23日から31日までは、ザンビア共和国に渡航し、首都ルサカのザンビア大学や統計局等で情報・資料収集を行った後、南部州の調査村に移動してフィールドワークを実施し、社会的地位が異なる女性たちの農業活動や非農業活動に関する調査、および各世帯内のジェンダー間で異なる収入・支出に関する調査を行った。
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Research Products
(4 results)