2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J02746
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金末 猛 Kyushu University, 工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | レーザーイオン源 / 重イオン源 / 直接プラズマ入射法 / 線形加速器 / 重イオンビーム |
Research Abstract |
本年度は研究を遂行するために必要な高周波四重極型線形加速器(RFQ線形加速器)及び加速器用高周波電源の調整と、イオン源部分の改良を行った。同時にイオン源テストベンチを用いて、レーザー照射によるプラズマ発生機構の理解を目指し低価数イオン発生時のレーザーパワー密度と発生するプラズマの関係を実験により明らかにした。高周波電源について、加速ビームの安定化のため高周波電源-加速器共振器間にサーキュレーターを設置した。イオン源を接続せずに加速空洞のみの状態で共振器のコンディショニングを行い、150kW以上の共振器への投入電力を達成した。イオン源部分の改良については、イオン源へのレーザー入射方法をイオン源後方からの入射からイオン源側面からの入射に変更した。これまではレーザー光路の存在でターゲットの可動範囲が限定されていたが、この改良によりターゲット可動範囲が従来の3倍程度に広がり、長時間運転が可能となった。その後イオン源をRFQ線形加速器に接続し、イオン源高圧部への電圧印加試験を行った。それにより既定の60kVが印加されることを確認した。炭素ターゲットを用いて加速試験を行い、イオン源、加速共振器、分析系が正常に動作することを確認した。以上の加速実験用装置の改良と同時にイオン源テストベンチを用いて発生価数と密接に関係するレーザーパワー密度を変化させながら炭素、アルミニウム、ケイ素、鉄、タンタルと金のプラズマを分析し、レーザーパワー密度と発生粒子数、価数の関係を明らかにした。次にレーザー照射条件を金の1価イオンに最適化した状態でペッパーポットエミッタンス測定器を用いてエミッタンスを測定し、0.0025pi mm mradの規格化RMSエミッタンスを得た。
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